View on GitHub

ShuzokuTouitsuJournal

種族統一論文とりまとめ用

骨好きの骨好きによる骨好きのための統一理論

ガラガラ統一パ 鐘菓

※ガラガラの種族値H60 ,A80, B110, C50 ,D80, S45

1.ガラガラの最盛期,そして衰退……

ガラガラ統一について語る前に少しだけ話をさせて欲しい.ガラガラというポケモンに出会った私の過去についてだ.

第1世代ではダグトリオやサイドンの影に隠れていたが,第2世代においてガラガラは速すぎる最盛期を迎えることとなった.持ち物という新要素が実装され,数多くのポケモンが「きせきのみ」やら「せんせいのツメ」といったアイテムを手にバトルを奔走していた.

ここで重要なのは,当時「こだわりメガネ」,「こだわりハチマキ」といった強力な火力増強アイテムは存在していなかったということだ.あったのはタイプのダメージを1.1倍にするアイテムと,攻撃力を2段階上昇させるが常時混乱状態になってしまう「はかいのいでんし」くらいのものだろう.

しかし,たった2匹(進化前を含めれば3匹)だけ特別扱いを許されたポケモン達がいた.1匹はご存知世界的人気ポケモンのピカチュウ.進化前にしてミュウツーに匹敵する火力を生み出した伝説の専用アイテム「でんきだま」だ.本来ガラガラには一切関係の無いアイテムだが.「でんきだま」この名前を頭の片隅に残しておいて欲しい.そして,もう1匹.これこそが私の愛するポケモン.そう,ガラガラとカラカラだ.彼等が手にしたのは「ふといホネ」.ただの骨ではない,太い骨である.効果はいたってシンプル.攻撃の実数値を2倍にする.それだけだ.だが,これは恐ろしい効果だった.当時,ありとあらゆるポケモンが所持していた超高性能地面技の「じしん」.これをガラガラはタイプ一致の最大火力を放つことができた.さらに,「ふといホネ」を所持することにより,大流行していたカビゴン,ハッサムといったポケモン達を次々に処刑.メインウエポンの「じしん」,そしてサブウエポンの「いわなだれ」のコンビネーションは,後出しでマトモに受けられるポケモンがエアームド,グライガー,メガニウム程度しかいなかったのだ.まさに,ガラガラの最盛期と言えるだろう.

第2世代でも当然のようにガラガラを使っていた私は,ポケモンの全国大会で名を連ねる相棒の姿に興奮を抑えることができなかった.だがしかし,第3世代になると同時に,ガラガラの最盛期は唐突なる終焉を迎えた.努力値の仕様変更.ジュカイン,ルンパッパといった高火力草ポケモン達.3色パンチの王フーディン.名前を出すことすら拒否反応を起こす謎の星.

これらに加えて何よりもガラガラに絶望を与えたのは,「こだわりハチマキ」と「こだわりメガネ」の登場だ.このアイテム実装により,全てのポケモンは火力を手に入れることができた.ハチマキメタグロスが「コメットパンチ」を叩き込み,メガネジュカインが「リーフブレード」で敵を薙ぎ払う.ガラガラを使うくらいならラグラージを使う.遅いポケモンは生きていくことができない.そんな世界だった.

第4世代となり,遅いポケモンへの救済措置となる新技「トリックルーム」が登場した.ガラガラにとってこれは追い風となったが,残念なことに,この世代には,登場してから現在に至るまでポケモンバトルの頂点に君臨し続ける,あの地面ポケモンが登場してしまったのだ.その名はガブリアス.このポケモンの登場により,ガラガラを使う者はもはやほとんどいなくなってしまった.

僅か2年の最盛期.それでも,私はガラガラを使うことをやめなかった.否,逆にガラガラへの愛が燃え上がってしまったのだ.そして,第2世代のリメイク版でもあるハートゴールド・ソウルシルバーが発売されてから約2ヵ月後.私はガラガラ統一を率いていた.

ランダムでの勝率は,ハッキリ言って低かった.ありとあらゆるポケモンが「れいとうビーム」と「めざめるパワー(氷)」を持っていた時代だ.それでも勝てた時は嬉しかったし,負けた時は悔しかった.バトレボ時代最後に出た統一大会でドククラゲ,グライオンといったポケモンを薙ぎ倒しダークホースとまで呼ばれたのは,今でも私の誇りだ.

しかし,第5世代となり,衝撃的な事実が判明した.

ランダムフリーに統一パで挑むことができなくなってしまったのだ.私の持つガラガラの大半は統一パ戦で使うことを前提に作られている.悲しいことに,ガラガラの元のポテンシャルはそれほど高くない.統一パを前提とした私のガラガラ達は,他のポケモンと組ませても大した活躍はできなかったのだ.

それ以降,私は統一パ戦以外でガラガラを使うことが減ってしまった.代わりに使っていたのはイワークだが,そんなことはどうでもいい.私と共に消え行く運命にあったガラガラ達を,こうして文章に残せるのだ.これほど幸せなことはない.

もし,これを読んでガラガラ統一を使ってみたいと思ったそこの貴方.単刀直入に言ってオススメすることはできない.ガラガラはとても癖の強いポケモンだ.慣れるまでは勝つことどころか,いい勝負をすることすら難しいだろう.一方的に蹂躙されることも多々ある.貴方がそれでも使いたいという熱い骨力の持ち主であるならば,是非目を通してみてほしい.きっと,ガラガラの新たなる一面を知ることができるだろう.

2.ガラガラ統一の基本的な立ち回り

最初に,ガラガラ統一を使用するにあたって最も重要なことを覚えておいてほしい.それは,ポケモンバトルにおいて持ち物の重複は基本的に許されていないということだ.つまり,「ふといホネ」を所持できるガラガラは6匹中1匹だけということになる.

――「ふといホネ」のないガラガラは空気――

なるほど,確かに統一でなければそうだろう.だが,統一となると話は変わってくる.「ふといホネ」を所持できるのは6匹中1匹.それ即ち,相手はどの固体が「ふといホネ」を持っているのか戦ってみるまで判別しきれないのだ.考えてもみてほしい.もし貴方がランダムフリーに潜っていて「ねらいのまと」を持った「ひらいしん」特殊ガラガラが現れたとしたら,困惑するのではなかろうか?ガラガラ統一と戦う相手は,常にそんな状況下で戦わなければならないのだ.

ガラガラ統一の勝機はここにある.

まずは,私が普段使っているガラガラ統一の持ち物を紹介しよう.

「ふといホネ」「きあいのタスキ」「ラムのみ」

「こだわりスカーフ」「こだわりメガネ」「でんきだま」

相手の統一が何か判明している場合はこの限りではないが,基本的に私はこの6つを使用している.

 ここでは,私の統一の基盤となっているこの6匹のガラガラの紹介をさせていただきたいと思う.

【太い骨持ちガラガラ】

ガラガラ統一最大火力の持ち主であり,突破力は随一を誇る.用意しておきたい性格は「意地っ張り」「陽気」「腕白」「慎重」といったところだろう.「ふといホネ」は「でんきだま」と違って特攻が2倍になることはないので,無理に2刀を目指す必要はない.

次にこの表記を見ていただきたい.\ Lv50ガラガラ

A補正無し努力値無振りで実数値100.

A補正無し努力値252振りで実数値132.

A補正有り努力値252振りで実数値145.

 「ふといホネ」を持てばこの数値は全て2倍となる.つまり,「ふといホネ」持ちガラガラはA実数値200となる.これはA130族の補正有り努力値252振りと同じ数値だ.

これを見て閃いた人も多いだろう.そう,統一パ戦においての「ふといホネ」持ちガラガラは,努力値をAに裂く必要があまりないのだ.むしろ,その分耐久に回した方が活躍するだろう.

参考までに,B補正無しH244振りギャラドスは,補正有りA156振り「ふといホネ」持ちガラガラの「かみなりパンチ」で威嚇込み確定1発となっている.第6世代で猛威を振るっているギルガルド(シールドフォルム)も相手がH252振り前提ならばA補正有り努力値100振りの「ホネブーメラン」で確定1発となっている.

どの辺りまでを狩るか.これこそがガラガラ統一における「ふといホネ」持ちの努力値配分の鍵となるだろう.ドサイドンなど,相手が自分よりも遅い確率が高いのであれば,腕白HB特化などで「つるぎのまい」を積んでしまうのも一つの手となる.この辺りも読み合いだ.

【気合の襷持ちガラガラ】

基本的に性格は「陽気」となる.

統一パ戦においての「きあいのタスキ」の仕事は,基本的に突破の難しいポケモンを無理矢理突破することだ.ガラガラ統一においてもこれは例外でない.「カウンター」を搭載するもよし,「すなあらし」と「がむしゃら」で擬似的な「がむ石化」をするもよし,勿論普通に殴ってもいい.(先制技さえあればこんなに悩まなくてもよいのだが,無い物をねだっても仕方ない)

しかし,入手難易度を考慮しないのであれば,私は「きあいのタスキ」持ちにXD産限定の歌うガラガラを推薦したいと思う.

理由は簡単.第6世代になり,音技が「みがわり」を貫通するようになったからだ.詳しくは後述するが,これによって今まで突破の厳しかった統一にも5分とはまではいかないが,3分程度の勝機を見出せるようになったと言える.

「うたう」持ち,「カウンター」持ちがいるだけで,戦略は大きく広がることだろう.

【ラムの実持ちガラガラ】

私は性格を「意地っ張り」にしているが,何を相手にするかで変わってくる.というのも,基本的に火傷を受けるための立ち回りとなっているからだ.

私の場合はゲンガーやウィンディ,ミカルゲといったポケモンを想定しているので,技構成もシンプルに「じしん」,「はたきおとす(第5世代まではいわなだれ)」,「はらだいこorつるぎのまい」「みがわり」となっている.

相手の統一が分かっている場合は「チーゴのみ」持ちやらを用意することもあるが,基本的な動きに変化はない.「おにび」を「ラムのみ」で受けて「みがわり」,2発殴ってなんとか倒す.これだけだ.相手が全員「おにび」を持っていたならば逆に諦めもつく.

気をつけなければならないのは,「すりぬけ」という特性の存在だ.ミカルゲがこの特性を手に入れてしまったので,少しだけ勝負が辛くなったと言える.(「ちょうはつ」などで対処は可能)

【こだわりスカーフ持ちガラガラ】

「こだわりスカーフ」持ちということでSを振らないわけにもいかない.性格は「陽気」か「意地っ張り」が基本となるだろう.私は一応「臆病」も持っているが,ガラガラのC種族値は僅かに50.火力不足なのは否めない.

ガラガラのS種族値は45.見た目に反して遅い.

S補正有り努力値252振りでも,抜けるのは最速92族まで.S補正無しだと最速80族と同速だ.この通り,抜ける範囲も限られているので,相手の統一によっては選択肢から外れることも多い.

それでも,「こだわりスカーフ」持ちにしか出来ないことはある.例えば,意地っ張りスカーフでキノガッサを抜くことができる.何だそんなことかと思われるかもしれないが,キノガッサに一矢報いることができるというのはとても大きいことなのだ.というのも,相手がH4振りならば,A補正有り努力値252振りガラガラの「つばめがえし」で倒すことができるのだ.現に私は,対キノガッサ用に「ねごと」と「つばめがえし」だけしか覚えていない意地っ張りガラガラを所持している.

その他にも,スカーフ「こらえる」でHPを1にした後で1度引き,「がむしゃら」で機能を停止させるといった使い方もできる.

こちらが抜けるという前提ではあるが,相手もガラガラのスカーフはあまり警戒してこないので思った以上の活躍をすることもしばしある.

【こだわりメガネ持ちガラガラ】

性格は「臆病」「控えめ」「冷静」から選択となる.

勘違いをしている人もたまにいるのだが,ガラガラは「れいとうパンチ」を覚えることができない.そこで,氷技は「れいとうビーム」か「ふぶき」に頼ることとなる.しかし,スカーフの欄でも書いた通り,ガラガラのC種族値は僅か50.ドサイドン以下である.火力アップアイテムを持っても4倍を突かなければ大したダメージは与えられないのだ.

「いのちのたま」との選択儀もあるのだが,私は「こだわりメガネ」の方を採用している.

というのも,一応「だいもんじ」は覚えるが,「ふといホネ」持ちで「ほのおのパンチ」をした方が基本的にダメージは大きい.「かみなり」や「10まんボルト」は覚えることができない.よって,氷技を撃つ機械となることが多いのだ.相手がグライオンの場合は特に重宝する.※相手の統一がグライオンと戦闘前に判明しているのであれば,「たつじんのおび」や「いのちのたま」も選択儀に入る.

【電気球持ちガラガラ】

性格は「慎重」か「腕白」をオススメする.

こいつは私の作ったガラガラの中でも最高傑作.私のガラガラ統一結成時から今まで,5年間レギュラーを守り続けている.それだけのポテンシャルを持っている先鋒型の起点要員ガラガラだ.

ガラガラはH60B110D80と耐久面ではそれなりに優秀な種族値をしている.HDに特化してしまえば不一致の「ソーラービーム」を耐える程度には硬くなるのだ.それを生かしたのが,この「でんきだま」持ちガラガラである.

ご存知であろうが,「でんきだま」は「なげつける」ことで相手をマヒにするアイテムだ.S種族値が絶望的に低いガラガラにとって,相手をマヒらせることができるというのは大きなアドバンテージとなる.

さらに,ガラガラには固有技であり代名詞でもある「みがわり」貫通技の「ホネブーメラン」がある.飛行タイプや浮遊持ちでもない限り,相手は「みがわり」の選択を躊躇することだろう.「みがわり」という選択儀が薄い状況であれば,この「でんきだま」投げつけ戦法の成功率は高いと言えるだろう.

「でんきだま」を投げつけた後は,「ステルスロック」を撒くなり,「うちおとす」や「はたきおとす」などで敵に嫌がらせをするなりして時間を稼ぐといい.自身のHPが減ったところで繰り出すのは必殺の「がむしゃら」だ.上手く運用すれば,戦況をかなり有利にすることができるだろう.

ただし,注意点が一つある.この型は強力だが,初見でない相手には通用しにくいのだ.俗に言う身内読みというやつである.対策を取られるとこちらが不利になってしまうので,2度目の相手にはくれぐれも慎重に動くことを肝に銘じておいたほうがいい.

3.弱点対策

さて,前章で紹介したのは,私が基本と思っている型のガラガラ達だ.相手がどんな統一でもある程度は戦えると自負している.しかし,いくらガラガラが耐久寄りの種族値をしているといえ,何の対策もしなければ一方的に蹂躙されてしまう相手もいるということを忘れてはいけない.むしろ,そういったポケモンの方が多いくらいだ.本章では,そういった天敵達への対策を紹介していきたいと思う.

ガラガラのタイプは地面.弱点は氷,水,草だ.不一致ならば耐えることができても,一致となれば話は変わってくる.

【氷タイプが相手の場合】

個人的に氷タイプは,3つの弱点属性の中でも戦いやすい部類に入っていると思う.「ストーンエッジ」という高火力技を中心に動くことができるからだ.

「ストーンエッジ」は命中に若干の不安が残るものの,氷タイプに打ち込める最大火力だ.「ふといホネ」持ちならば大抵の氷タイプを薙ぎ倒すことができるだろう.ただ,素早さが負けていてはどうにもならない.「ヤチェのみ」や「きあいのタスキ」といったアイテムを使う必要もあるだろう.

【水タイプが相手の場合】

中心技は「ホネブーメラン」となる.水飛行が相手の場合は「かみなりパンチ」.水地面が相手の場合は,「リンドのみ」で「しぜんのめぐみ」をするくらいしか手立てがない.「めざめるパワー(草)」という選択肢もあるが,やはり火力不足なのは否めない.

だがしかし,これは攻撃に回った場合だ.相手が水タイプ統一の場合,ある手順を踏むことによって互角の戦いを繰り広げることもできる.

それがイトケ日本晴れ戦法だ.こちらの行動はいたってシンプル.相手の1発目の水技を「イトケのみ」で防ぎ「にほんばれ」を選択.晴れが終わる前に「ふといホネ」持ちで倒しきるだけだ.

上記の通りいくつか対処方はあるものの,氷タイプを相手にする時より遥かに辛い戦いを強いられることとなる.

それでも,草タイプを相手にするよりはマシだ…….

【草タイプが相手の場合】

絶望.草タイプ統一を相手にした時,この2文字が頭を過ぎることだろう.素早さが負けていれば飛んでくる「ねむりごな」.「ラムのみ」で回避しても「ホネブーメラン」はよくて等倍.素早さは大抵負けている.

抜群の取れる技は「ほのおのパンチ」くらいだろうが,それもルンパッパの前では等倍だ.私が草タイプの統一を相手にした時の勝率は,おそらく10%もないだろう.

一応,私が普段やっている対策を紹介しておこう.

まず襷ガラガラで「うたう」を選択.相手を眠らせることに成功すれば,即行で「リンドのみ」持ちガラガラへと交換.この次点で「うたう」が外れたり相手の目が覚めたりした場合はほぼ負け確定だ.

ここまでくれば後は神に祈ることとなる.「みがわり」と「かげぶんしん」を繰り返し,最後に「ほのおのパンチ」か「きあいパンチ」を叩き込む.

※個人的には「きあいパンチ」が好きだ.

4.最後に……統一パ戦について

これで私のガラガラ統一の考察は終了となる.私が思うに,統一パ戦というものは自分の好きなポケモンを自慢しあう場だと思っている.要は「俺はここまでこのポケモンを愛してるんだぜ,凄いだろ!」ということだ.変な型でもいい.普通の型でもいい.好きなポケモンだけを使うということが重要なのだ.

もし貴方にも,こいつが一番好きなんだというポケモンがいるならば,まずは6匹作ってみてはいかがだろうか?

それこそが統一パへの第1歩となるのだから.

  by:Beruka